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2007年1月アーカイブ

昨日、市ヶ谷アルカディアで開催された
日本建築構造技術者協会(JSCA)の賀詞交歓に参加しました。

300名ほどの構造技術者、研究者、賛助企業、マスコミ関係者が
参加していました。

最近また耐震偽装が世間で話題になっている中だったので、
大先輩方からいろいろと意見交換をさせてもらえれば・・・
と思ってたのですが、、
私のような若僧にはまだ敷居の高い場所だったようで、
残念ながら中々機会がありませんでした。。

個人的には、
この「敷居の高さ」という点で、
世間が構造に興味を持てない原因を自ら作っているという部分も
多々あると思ってます。

会場を見渡しても同世代と思える方はほんの数人しかおらず、
少々残念でした。。
(賀詞交歓なのでしょうがないかもしれませんが・・)

若い世代が、何か新しい風を吹き込むことができるように
頑張っていきたいと思いました!

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前回は、新築に関する建築構造の注意点を書きました。

新築の場合は、
外観のみで構造を判断するのは難しいので、
現場を頻繁に見たり、図面を見る必要性を書きました。

また、
斜線制限などの建築法規のために、危うい建築構造も
多数あることも書きました。

今回は、
既存建物の外観から判断できる建築構造について、
書いてみたいと思います。

・・・

リフォームがブームになったのは今から4,5年前からでしょうか。

「そのときタクミは・・・」

「まぁ、なんということでしょう・・・」

でお馴染みのテレビ番組は、リフォーム人気の火付け役のような
存在でした。

その後、

リフォーム人気に便乗して、「リフォーム詐欺」なるものまで
現れました。

リフォームとは、
まさに既存建物をできるだけ再利用して行う、建物を再生する
ための手段として行われます。

新築するよりも、コストは安くできることが多いですし、
地球環境の観点からも、優れた手法だと思います。

ただ、

住宅程度のリフォームは、法律上無資格でもできる仕事です。
(規模などによっては、無資格ではできません)

まず、そこに気をつける必要があります。

リフォーム番組で、壁を次から次へと破壊していくのを
見たことがあります。

「壁を取り払うことで、明るい空間ができました・・・」

などという優しい語り口のナレーションに騙されてちゃだめなんです。

その壁が、その建物の強度上不要で破壊しても問題ないのか
どうかは、建築家(意匠系の設計者)の大半には判断できません。

それは、一級建築士であっても同様です。

構造設計者でないと分からないと思います。

なので、

リフォームを外観で判断するときの注意点は、

・広い空間がある(壁が少ない)
・大きい開口がある(壁が少ない)
・吹き抜けがある

などは注意する必要があります。

壁を壊して広い空間を作ったり、
大きい開口を設けている可能性がありますし、
床を壊したことで、床の強度が不足する可能性があります。

もちろん、検討の結果そのようになっているものは
問題ありませんが、この種の構造検討は
法律上も難しい点もかなりあるので、疑ってかかる
くらいで丁度良いと思います。

・・・

次にコンバージョンについて書きます。

コンバージョンとは、
建物の使用用途を変えて再利用することを言います。

例えば、
オフィスビルを → 共同住宅に変更。
などがコンバージョンにあたります。

オフィスビルを共同住宅に変更するような場合は、
確認申請が必要なので、無資格ではできません。

コンバージョンするときに特に今流行っているのが、

「バリアフリー」建築です。

バリアフリーとは、段差をなくしてお年寄りや
車椅子の方が使いやすいように配慮した建築のことです。

「それはとても大切なことだ。」と大多数の方が考えると思います。

しかし、

バリアフリーにするために、屋台骨を部分的に壊さないと
できないことがあることを、エンドユーザーの大半は知りません。

バリアフリーは、今はちょっとしたブランドみたいに
なってしまっています。

「バリアフリーにすれば、セールスポイントが増える!」

くらいの安易な感覚で考える業者もいると思います。

要注意です。

特に、

バリアフリーは段差がないだけに、構造的な面以外にも
「水」に対する配慮が特に重要です。

雨水が浸入したり、
水ハケが悪かったり、
漏水したり
と大変な欠陥になり兼ねないのです。

基本的には、

バリアフリーにするのであれば、新築するときの設計段階で
入念に検討する必要があります。

既存建物をコンバージョンしてバリアフリーになっている
建物の場合は、

・無理な計画をしていないか?
(流行のアイランドキッチンは、いろいろと難しいことが多いです)
・屋台骨の壊した部分があるとしたら、どこか?

などを
ちゃんと確認する必要があるでしょう。

コンバージョンのように建物の用途を変更すると
法規的な取り扱いが大きく変わることがあります。

そのときの優先順位が何か?によっては、
屋台骨である構造体を傷つけることを止むを得ない!
という場合が少なくありません。

・二方向非難のために、壁を壊して出口を作らざるを得ない。

・警報機を新設するために設備スリーブを後からコア抜きせざるを得ない。

などなど・・・

大抵、
後で仕上げをするので隠れる構造体に対する優先順位は、
一番最後になります。

「くさいものには蓋をする」
「知らぬが仏」

とばかりに、、
構造についてはエンドユーザーが知らない事実がたくさんあるのです。

結論として、
建築構造を外観で気をつけるためには、

「見た目の良いものほど疑ってみる」

ということだと思っています。

何を信じたらいいのか不安になりそうですが、、
現状の建築業界は、商業主義に偏っていることを肝に銘じるべきです。

一生に一度の高い買い物を後悔しないためにも
ぜひ、見た目だけで判断しないようにしてもらいたいです。

・・・

・・・建築構造を知らないと、損しちゃいますよ・・・

「知らなきゃ損する建築構造・・・外観」
おわり

今回は、

「外観」

をテーマに建築構造との関係性を取り上げてみます。

「知らなきゃ損する建築構造」

■外観で分かる建築構造


日本には、いろいろな建物が混在しています。

伝統木造

鉄筋コンクリート造

ガラス張り建築

北欧住宅

超高層建築

などなど・・

しかも、各々が競ってユニークなデザインを求めているので

都市景観全体でみると、「ごちゃごちゃ」なカオス状態です。

正直いって、

「日本」という単位で都市景観を論じるのは、
現時点では手遅れ状態と言ってしまってよいと思われます。

日本人でありながら、
京都に残された伝統的な町並みはすでに異国と感じます。

海外の建築評論家が皮肉として

「日本の建築デザインはユニークなので、有能なエンジニアが育つ」

と言っていました。

この言葉の裏には、

「日本のエンジニアリングの高さが、好き放題デザインすることを
許す基盤を作っている」

という意味が込められていると思います。

ヨーロッパなどは特に都市景観の保存に厳しい国が多いので、
建築家の奇抜なデザインを住民が許さないことも多いそうです。

余談が長くなりましたが、

このような状況から、
日本では外観(見た目)の良い建物が多いです。

外観は建築の世界では「ファサード」と言ったりするので、
以降は外観をファサードと書きます。

ファサードはとても大事です。

建物の「顔」なので、ブランド、宣伝効果を期待できます。

ただ、

ファサードは良くて、
そのファサードを支える屋台骨がいい加減だったら、
「ハリボテ」でしかありません。

見た目に騙されてハリボテ建築を購入、賃貸してしまったら、、

・・・恐ろしいですよね。。

まさに、昨年の耐震偽装問題の根底もここにあります。

正直いって、

新築の場合に、ファサードのみでハリボテ建築を見抜くのは困難です。

血行不良で貧弱な体でも、これでもか!というくらい
厚化粧をしてしまうと、一見すると健康そうに見えてしまいます。

なので、

新築の場合は、
完成する前に何度も工事中の現場を見る必要があります。

あとは、図面を必ず見てください。

特に、屋台骨が一目瞭然の「構造図」を見てください。

平面形状が不整形でないか?
などをチェックしたほうがいいでしょう。

L字やコの字型の平面は好ましくはありません。

ただ、当然ながら
ちゃんと設計すればL字でもコの字でも問題はありません。

あと、立面図、断面図も必ず見てください。

建物は出来てしまうと、隣接する建物などに隠れてしまって
大きな道路に面する部分しか見えなくなりがちです。

立面図、断面図で見てもらいたいのは

柱が下階から上階までつながっているか?

柱が途中から斜めに傾斜していないか?

などです。

柱なんだから、下から上までつながっているのが当然だと
思われる人も多いと思いますが、実際はそうでもありません。

「この部屋は柱のない大空間にしたい・・・」
「見た目で凸凹が嫌なので柱をなくしたい・・・」
「法規上、斜線制限や日影制限のために斜めにせざるをえない・・・」
などなど

柱は嫌われ者だったりします。。

見た目で柱を嫌う方には、構造技術者から柱を無くしたり
細くしたり、薄くしたりすることのリスクを十分理解してもらった
うえで、検討することは可能です。
(ちなみに、このような案件の設計は当社ではお断りしてます)

ただ、「斜線制限」や「日影制限」は法規なのでちょっと厄介です。

斜線制限とは、基本的に日当たりなどの採光の確保を
目的に建物の高さを制限するために設けられている法規です。

「日影制限」は読んだままで、やはり日当たりの確保を目的に
建物の高さを制限するものです。

斜線制限には、

・道路斜線制限
・隣地斜線制限
・北側斜線制限

の3種類がありますが、建物の立地条件によって
適用されたり、されなかったりします。

日影制限も同様に適用される地域とされない地域があります。

街を歩いていて、建物をよく見ると

建物がこんな形になっているのをよく見かけると思います。



shasen1.jpg


shasen2.jpg


shasen3.jpg

まさに「斜線制限」によってこんな形になっているのです。

こんな形の建物の屋台骨が健全でしょうか?

健全な訳がありません!

こうなってしまった建物は、
大抵厳しい構造設計を余儀なくされます。

「でも法律なんだからしょうがいじゃん」

と言う方もおられるでしょう。

「日照」が大事なのか。
「安全性」が大事なのか。

・・・

両方大事なのですが、
これについても以前連載した、「一級建築士制度を考える」
でも再三取り上げた「下請けである構造設計者の立場」が
ネックとなってしまって結果的に安全性に疑問のある構造
になるケースも少なくないと思います。

「斜線制限」と「日影制限」の検討は
元請である意匠系設計者が行うのが一般的です。

意匠系設計者は、構造については、法律を満足しないような
要望までいろいろ言ってくるのですが、「斜線制限」や「日影制限」
になると、「法規厳守!」となってしまう人が大多数です。。。

自分で検討して数値として結果がでると、人はそうなるんです。

最近は、「天空率」という斜線制限緩和のための法規もできたのですが、
まだ計算ができないとか、近隣との調整の問題などがあるので
一般的になるまでには普及してません。

「斜線制限」、「日影制限」、「天空率」を含めても
計算自体は、難しいものではないので構造ができる設計者なら
意匠に任せないで、自分で検討して形態の提案をしたほうが
合理的な建物ができると思います。
(検討費用は、成功報酬でちゃんともらってください。。)

・・・

途中から、ちょっと脱線してました。。

いろいろと背景にある問題点がでてきてしまうんです。

とにかく、

新築の場合は、
建設する前から考えないとファサードだけでは分かりにくいです。

今回は、ここまでにします。

次回は、いまブームになりつつある、既存建物を再利用した
リニューアル、リフォーム、コンバージョンなどの建物について
ファサードで建築構造を見分ける注意点を書きたいと思います。

いつも当サイトをご利用頂き、ありがとうございます。

営業拠点変更に関するお知らせです。

2007年1月4日より、人材サービス事業の拠点を
横浜営業所に移転致しました。

求人、求職に関するお問い合わせにつきましては
今後は横浜営業所までご連絡頂けますよう
お願い申し上げます。

町田本社に人材サービス事業関連のお問い合わせを
頂いた場合は、横浜営業所に転送されます。
(本社では経理、設計業務のみとさせて頂きます。)

ご了承の程、宜しくお願い申し上げます。

前回のつづきです。

敷地選びにおいて「地盤」を知ることの重要性を前回書きました。

同じ建物を良い地盤と悪い地盤に建設した場合、
良い地盤に建設した建物は、
経験上建設費の10%以上節約できます。

3000万円の住宅で300万円の節約は
めちゃくちゃ大きいですよね。

なので、
敷地を選ぶときに「地盤」の良し悪しを考慮してもらいたいんです。

土地の少ない日本では、地盤よりも優先しなければならないことが
たくさんあるのは分かりますが、その地盤を無視したことによる
しわ寄せは必ず後でやってくるのです。

敷地選びの段階から、設計者に相談するクライアントは少ないと
思いますが、ご自身で調査して判断できそうになければ、
わたしは相談することをおすすめします。

ただ、、
地盤のことがよく分かってない設計者もかなりいますので、
注意してください。

では、
ここから地盤を調べるうえで技術的に必要な知識を書いていきます。

1.敷地の立地条件を調べる。

盆地か、起伏のある土地か、近くに川が流れているか、
過去に農地だった形跡があるかなどを調べます。

盆地の場合:

地盤が粘性土の場合は比較的良好です。
(首都圏の粘性土は関東ローム層という地層の場合が多いです)
ただし、地盤面の標高が低いと大雨のときに
基礎や1階床まで浸水したりする可能性はあります。

起伏のある土地の場合:

敷地内に高低差のある土地の場合は、擁壁を作る必要が
あるので、建設費は高くつきます。
また、傾斜地の場合は地盤調査も最低3箇所はしないと
データの信頼性に欠けます。
よっぽど地盤がよい場合を除いて、起伏のある土地では
ある程度の出費は覚悟する必要があるでしょう。

近くに川が流れている土地の場合:

一般的に川が近くにあると、地盤は良くありません。
地震時に液状化する可能性のある地盤も多いです。
住宅程度でも30mの杭を施工したケースもあります。
立地条件で選ぶのであれば、建設費のアップは
止むを得ません。

過去に農地だった土地の場合:

肥沃な土地は、色や匂いである程度分かります。
黒くて、肥料のように臭い土は農作物には適してますが
建物の敷地としては適していません。
表層が耕されていて締め固まっていないので、
地盤沈下の可能性があります。
ここ数年は、地盤改良で地盤の強度を高める手法が
発達してきましたが、黒い肥沃な土は化学反応が
おき難いのでセメントの硬化が促進されないんです。

2.周辺の建物をよーく見る!

比較的新築が多いのに木造住宅が多ければ、
その敷地周辺の地盤が悪いから軽い建物ばかりに
なっているということも考えられます。
鉄筋コンクリート造の建物があれば壁にひび割れが
ないかなども参考になります。

3.地盤データを見てみる。

役所などで閲覧できる地盤データはおそらく、
標準貫入試験という調査方法による
「土質柱状図(ボーリングデータ)」です。
地盤調査の方法は他にも数種類あるのですが、
煩雑になるのでここでは割愛します。

土質柱状図は以下のようなものです。
jibandata.JPG

折れ線のようなグラフが地盤の深度に対する
地盤の強度(N値といいます)を示しています。

ここで詳細な計算方法をレクチャーしても意味がないと
思いますので、まず視覚的にこの折れ線図を
眺めてください。

もし、
折れ線が深くなってもN値10以下で0になったり
している地盤だと液状化の可能性が高い軟弱地盤です。
折れ線が急降下してるので視覚的にも分かりやすいと
思います。

上図の柱状図の場合は、
住宅程度であれば十分な地盤です。

ただし、
この図の場合は、砂礫(されき)系の地盤なのですが
粘性土の場合は、N値が5程度でも十分地耐力がある
ことになります。
イメージ的に、粘性土はねばりがあって摩擦なども
期待できると思ってもらえば納得できますよね。

N値は粘土か砂かによって数値の意味合いが異なる点は
注意してください。

・・・

結構いろいろ書いてしまったかんじですが(汗)、、
内容を読んでもらえば分かるように難しいことは
ひとつもありません。

ちゃんとした地盤の耐力計算はちょっと面倒ですが、、
それは、あくまでも確認申請書類のためであったり
実はそれほど重要なものではありません。

万が一のための保険のようなものです。

なので、
目視調査やちょっとボーリングデータを見るだけでも
敷地選びの段階では十分です!

上述したような調査を敷地選びの時点でご自身で行って、
幸い地盤が良ければそれから建物の計画をすれば
かなりローコストな住宅が可能になります。

ただ、
地盤が悪そうだなと思ったら、やはり専門家に相談するか
他の敷地を検討するかなどをしたほうがよいと思います。

立地条件を優先して、地盤が悪いことを承知のうえで
建物を計画しても、必ず後々見えない部分に数百万円
を費やすことが悔しくなるんです。。

素敵な家具にお金を使ったほうが、誰でも嬉しいはずです。

素敵な家具を購入するためにも、
ぜひ!「地盤」の調査に興味をもってください。

・・・

・・・建築構造を知らないと、損しちゃいますよ・・・

「知らなきゃ損する建築構造・・・敷地」
おわり

今日の成人式は、良い天気でよかったですね。

新成人のみなさまの今後のご活躍をお祈りするとともに、
当社も全力でバックアップさせていただきます!

さて、

今回は、
「知らなきゃ損する建築構造」の第一回目としまして、

「敷地」

をテーマに建築構造との関係性を取り上げてみます。


「知らなきゃ損する建築構造」

■敷地選びの基準は何ですか?


理想のマイホームを考えるとき、
みなさんは絶対に外せない条件は何ですか?

・一戸建て
・都心
・緑がある
・交通の便がいい
・デザイン
・日当たり
・・・などなどなど・・・

山ほど条件はあると思います。

ですが、
いざ、購入を具体的に検討するときに一番考えるのは、

「コスト」

ですよね。

すべての条件をクリアしようと思ったら
かなりの費用を覚悟しなければならないでしょう。

だれでも、予算を念頭に置きながらも
夢見るマイホームの理想をできるかぎり実現したいと思うでしょう。

コストを考えることは、とても大事なのです。

ですが、、

そんなに大事なコストなのに、
具体的な検討段階でコストにとても大きく影響する事を
見落としている方が大多数なのです。

それは、

「敷地」です。

敷地(土地)の価格は、路線価などで公表されるものもありますが、
その場所の人気や利便性などの相場によっておおまかに決まります。

200万/坪

土地の価格は上記のように表記されたりします。
(1坪はおよそ1.82m×1.82m=3.3平方メートルです)

都心の土地は高いです。
都心から離れて、電車の最寄駅から遠い土地は安くなってきます。

土地の価格は、
まさにみなさんの需要の指標に他なりません。

田園調布に住んでみたい!

と思う人が多いので、田園調布の土地は高いんです。

ここで大事なのは、

「敷地」を検討するうえで見なければならないのは、
土地の価格だけではありません!

大抵の方が見落としているもので
コストに大きく影響するのは、

「地盤」です。

いきなり地盤と言われても、ピンとこないかもしれません。

地盤がコストの何に影響するのか?

技術的な理由を言う前に、まず地盤による失敗例を見てもらうのが
一番興味を持ってもらうために効果があるでしょう。

失敗例1:

墨田区に計画した4階建て住宅だったが、構造検討の結果
敷地の地盤に直接建物をのせる不同沈下の恐れがあったため
30mの杭を地盤に打ち込む必要が生じた。
杭工事分の300万円オーバーがネックとなって、設計変更、
工期変更と大幅変更を余儀なくされた。

失敗例2:

傾斜地に計画した保養所だったが、傾斜地での安全性を
考慮すると基礎を当初の想定よりも深くせざるをえなくなり、
工期が大幅に延びて、竣工時期をずらさざるをえなくなった。
(工期が延びたことで、1000万円近く建設費がアップした)

などなど、他にもたくさんあります。
計画当初段階で運悪く敷地の地盤が悪いと必ずといって
いいほどコスト上の問題が生じるんです。

これを見て、
それじゃ、敷地を選ぶときに地盤情報をどうやって調べるの?
と思う方もおられると思います。

場合によっては30万円ほどの調査費用がかかりますが、
地盤を調べることは可能です。

エンドユーザーには、意外と知られていませんが、
世の中には地盤のエキスパートである「地盤調査会社」
がたくさんあるんです。大きな会社が多いです。

「でも、購入前に調査費用を払うのはねぇ・・・・」と思うのも当然です。

費用をかけなくて、いちばん良いのは、
敷地を管轄する役所で閲覧可能な地盤データを調べるのがいいでしょう。

ただし、
地盤は、その敷地に近いデータでないとあまり有用なデータではないので
参考程度と考えるのが良いでしょう。

これは結果論ではありますが、
敷地選びに失敗して100万円余計に建設コストがかかってしまう場合、
購入前に2箇所の土地を調査して60万円費用がかかったほうが
実はお得だったりします。
(地盤が悪くて建設費がアップしてしまっていたとしても、
設計者もゼネコンも敢えて施主に不安を煽るような発言はしません)

この判断は難しいところですが、
頭の片隅に意識しておくと大損はしないと思います。

では、地盤を調べるときに技術的に注意すべきことはなにか?

それは、また次回書いていきます。

連休中日ですが、今日は昨日の雨が嘘のような良い天気です!

休日を堪能して、
連休明けからの業務にエンジンをかけていきます。

さて、

これからタイトルに書きました、

「知らなきゃ損する建築構造」

と題しまして不定期に連載していきます。

「建築構造=難しい」

というステレオタイプを打ち破るために、
分かりやすく建築構造の設計プロセス、豆知識、
最新技術などを説明していきたいと思います。

建築構造を知らなかったために、無駄な費用を
要した住宅設計例や、建築構造を知っていたから
数千万円も節約できたオフィスビルの設計例など
充実した内容の連載にしていきます!

ご意見ご感想をぜひお寄せください。

よろしくお願いします。

新年のご挨拶

| コメント(1)

新年明けましておめでとうございます。

本年は飛躍の年にするべく、
社員一同より一層努力してまいります。

皆様のご多幸をお祈りしつつ
新年のご挨拶にかえさせて頂きます。

本年も宜しくお願い致します。

平成19年元日

テンポール株式会社